脱・先延ばし!好きな自分に出会えるコーチ/メンタルマネジメントコーチ妻鹿由佳子(めがゆかこ)のプロフィール


妻鹿 由佳子のプロフィール
脱・先延ばし!好きな自分に出会えるコーチ/メンタルマネジメントコーチ/ウェルビーイング心理教育アカデミーナビゲーター®/セミナー講師/大人バレエ界の中年の星

コーチングとの出会い

出産を機に夫の地元に来てなんとかペーパードライバーを脱却して、専業主婦としてスタートした子育て。
その子育てが私にはしんどくて、早く働きに行きたいと思っていた私は次男が2歳になるのを待って、事務の仕事をスタートさせました。
久しぶりの個人として見てもらえる感覚、WordやExcelといったツール、通勤に心弾ませ、とても楽しく仕事をしていました。

でもそんな時期は束の間。
社内でのトラブルに巻き込まれてしまい、直属の上司であったオーナーにスパイ容疑をかけられました。

昼も夜も、休みも関係なく送られてくる連絡、人格否定をするような発言、「なんでまだここにいるの、あの時にあんたは辞めるはずだったのに」など私はストレスをマックスに抱えていました。

それでも子育て中で子どもの急な発熱や行事に理解のある同僚たち、久しぶりに手に入れた仕事を一度手放してしまったら、もう二度と働くことができないんじゃないかと不安で、仕事にしがみついていました。

そんなある日、長男が幼稚園でトラブルを何度も起こすようになりました。
今まではそんなこと一切なかったのに、何が長男に起きたんだろう?
長男の心のSOSかもしれない!カウンセリングに連れて行かなきゃ!!
そう思ってカウンセリングに連れていきました。

カウンセラーさんはとても落ち着いた方でした。
最初に息子と2~3言交わした後、息子におもちゃを手渡し、そこから私との話が始まりました。

いやいや、私じゃなくて息子なんです。息子と話してください。

そういっても私と話し続けるカウンセラーさん。
そして少しずつ話しながら涙が止まらなくなっていく私。

泣きながら憤りながら仕事のこと、家庭のこと、本当はこうしたいと思っていること、でもできていない自分のふがいなさ。
1時間のカウンセリングが終わって、カウンセリングルームを後にして気づきました。
私が長男を問題行動に掻き立てていたのだと。

思えば私は上司とのことで毎日イライラしていたり、落ち込んでいたり、仕事場に感情を置いて帰れずに、家でもずっと考えていたし、その間、息子と向き合うことをしていませんでした。

私は家庭を壊すために働いたわけじゃない!
自分が苦しむために仕事を始めたんじゃない!

このままでは私も家族も壊れてしまう。
上司にちゃんというべきことが言える自分になりたい。
家族に向き合える自分になりたい。

そう思って自分のコミュニケーションを改善しようとコーチングを学び始めました。

衝撃!私ってマウンティング女子だったかも

コーチングの授業では教わることもたくさんありましたが、自分の話をたくさんしたり、一緒に学んでいる人や講師の体験談を聴く時間がたくさんありました。

そこで初めて私は自分自身の話をするのが苦手だということに気づきました。

それまでもたくさんの人と話すことはありましたし、どちらかというと社交的な方だと思っていました。
それなのに講座で自分自身の体験を話してくださいと言われると途端に話せない。
むしろ話したくないと思う自分がいたのです。

それまで会話ってどんな話をしていたんだろう?
そう振り返ってみると、自分以外の誰かの話・自分が持っているものの話ばかりしていました。

「〇〇さんって●●の人でしょ?私実は知り合いでね~」
「仕事で▲▲の資格は取ったよ」
「うちの夫は~」
など話の内容も相手からよく見られようとか、すごいねって言われようとしたいのが丸わかりのまるでマウンティングトーク。

自分自身の話、とくに苦手なこと・失敗したことといった自分の評価が下がってしまうかもしれない話は一切してこなかったのです。
苦手なことがあるとバレるのは恥ずかしいこと、失敗が誰かに知られるのは後ろ指をさされること。
頭では「そうとも限らないじゃない」と思っているのに、心ではたしかにそう感じている自分がいました。

どうして、みんなは自分の話ができて、私は自分の話ができないんだろう?
自分の話になると急に心を閉ざしてしまったり、喉につかえた感じがするのは何だろう?

そうやって私は初めて自分と対話しようとしたのです。
最初はうまくいきませんでしたが、コーチの力を借りながら少しずつ自分に向き合えるようになって、少しずつ話せる範囲で話しながら気づいた自分はこんな私でした。

・相手に求めに応えねば
・優秀であらねば
・期待以上の成果をだすべき

等身大の自分ではなく、もっと大きく見せなきゃ、有能に見せなきゃ!
そうじゃないと誰も私を大切にしてくれない。

私が私を全否定していたのです。

それに気づいてから、コーチングセッションの中で決めた通り、自分を否定したらすぐ「大丈夫、大丈夫」と自分に声をかける、というところからスタートし、少しずつ自分と向き合えるようになっていきました。

そしてある日、ぽろりと「ごめんね、私、それ知らなくて。教えてくれる?」と言えたんです。
それまで「知らないこと=悪いこと」だと思っていた私は「知らない」と言えなかったし、「ごめんなさい」も言いたくなかったし、誰かに自分がから教えを請うことは大の苦手だったのに、それができたんです!

あ、私、大丈夫だ。
知らなくても今、私は私が嫌いじゃない、悪くないと思えてる。
そして教えてってお願いできてる!

私が自分のことを好きなんだということに気づいたとき、同時にマウンティングをせずとも相手と対等でいられる自分に出会えたのです。

コーチングを仕事にするなんて

コーチングを学んだことで、上司とはまだギスギスしながらも仕事で確認すべきことは確認する、いうべきことは言うをできるようになったものの、自分の気持ちを押し殺してしがみついている自分に気づいていきました。

さらに長男が翌4月に小学校入学を控えたタイミングでもありました。
職場まで往復2時間の移動、親子ともに新しい生活スタイルへの対応…このまま今の職場にとどまるのは難しい。

そこで私は初めて転職を考え始めました。
学童に入れるかもしれないと思うと早めに決断して転職活動をせねば間に合わないと思い、10月末に年末で辞めたいと申し出ました。

するとそれが上司の気に障ったのか「明日から来なくていい」と言われました。
頭が真っ白になりながら「引継ぎは・・・」と聞くと「あと一日だけ来ていいわ」と言われ、翌日出社すると机に生まれて初めて見る解雇予告通知書が置かれていました。

今までの日々がこんな紙切れ一枚で終わらされるのかと愕然としました。
悔しかったし、腹が立つやら情けないやら、いろんな感情が湧いてきました。
今振り返っても、その日私が何をしたのか、引継ぎはどうしたのか、あの日のことは何も覚えていません。

雇われると解雇されることもあるんだ。
雇われると上司は自分で選べないんだ。

そう思うと転職活動にもまったく力が入りません。
怖さの方が先に立ってしまいます。

さんざん悩んで、私は一つの挑戦をすることにしました。
それが起業です。

もともとコーチングの講座を受講中に、おばあちゃんになったら、喫茶店みたいなお店でコーチングカフェみたいなもので起業したいなという話をしていました。
それでもこれからまだまだ子どもにお金がかかる時期なのに、自分で仕事をするなんてリスクが大きすぎる・自分でするのは怖い。
いつかできたらいいなと夢の話でしかありませんでした。

ところが同じくらい雇われることにもリスクや怖さがあると知った私は、いつかではなく、今チャレンジしてみよう。
まずは3年だけ!
3年だけならうまくいかなくてもやり直しはできるはず!
幸いなことに夫はサラリーマンとして定職があり、食べることはできるというのは私にとってとても大きな安心感でした。

もし3年経っても泣かず飛ばずだったらその時は就職活動をするから起業してみたいと夫に相談しました。
幸いなことに夫が理解を示してくれて無事スタートしたかと思われた起業。
でも営業経験もない、実績もない、スキルも当時はスクールを出たばかりのないないづくし。
クライアントなんてどうやって見つけたらいいのか全然わかりませんでした。

途中で私の独身時代の貯金が尽きて、自分が受けるセッション代も危うくなって、それでもここで夫の収入から起業にかかるお金を出したらすべてがダメになってしまう気がして。
こっそりとカフェでアルバイトをしてなんとか捻出する日々が2年ほど続きました。

そうこうしているうちに、少しずつ自分のコーチングへの想いが伝わり、私という人を知ってくれる人も増え、少しずつご契約をいただけるようになりました。
今、こうしてカフェのお仕事を辞め、コーチングのお仕事をずっと継続できているのは、いつかと思っていた日付のない夢を自分の手で「今」から手に入れに行く目標に変えることができたからなのだと思うのです。

現在、そしてこれから…

起業して少しずつクライアントの方が増えてきたある日、コーチングの恩師から講師をしてみませんかとお声をかけていただきました。

最初は私が講師なんてつとまるのだろうかと不安でいっぱいでした。
コーチングを学ぶ方の中にはビジネスの世界でバリバリとお仕事をしている方、管理職として何人もの部下を束ねていらっしゃる方、私が経験したことのないような様々なご経験やご経歴をお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。
そんな方々に私が何を教えることができるのだろう?と迷いました。

そんな時に思いだした言葉がコーチングの受講中に何度もきいた「答えは自分の中にある」でした。

私はコーチングを伝えていきたいと思ってる?講師をしたい?

答えはイエスでした。

私が自分を変えて、自分を好きだと思えるようになったコーチングをもっとたくさんの方々に知ってほしい、そして使えるようになってほしい。
何より、私が、そしてこれから社会に出ていく子どもたちが、もっと自分らしく自分も相手も大切にしながら生きていける世界を広げるためにコーチングを伝えたい。
そんな風に思えたのです。

それから講師プログラムに挑戦し、2019年2月に初めてコーチングの講師として登壇しました。
現在は銀座コーチングスクール神戸校代表になり、私以外にも講師を招くこともでき、さらにたくさんの方々にコーチングをお伝えできるようになりました。

ご自身のコミュニケーションを変えたい方にはコーチングの学びを、ご自身の目標や悩みの解消、周りの方との人間関係の改善をされたい方にはパーソナルセッションを、その方のニーズに合わせてご提供することで自分を好きだと思える方々をたくさん増やしています。

私たちはいつかを「今から」に変える力がある。
そう信じて、来るか来ないかわからない「いつか」を待つのではなく、一緒に「その日」を迎えに行く仲間を増やす活動をしてます。

【経歴】
大阪市出身、兵庫県姫路市在住
人材派遣会社、人事労務アウトソーサーと人材関連の仕事に従事。
出産を機に退職、姫路に移り住む。