コーチングが組織を変えるのではない。変わった自分が組織を変える

それでもコーチングを学ぶ理由

コーチングを学ぶ理由というのは人それぞれです。
例えば自分のコミュニケーションを変えたいというように自分を変えたい人もいれば、周りの人や組織を変えたいという人もいます。

でも最初に言いたいのは「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる」のです。
コーチングを学んで変えられるのは自分です。

つまり周りの人が、組織が変わらなきゃと思っていない限り、直接的に変えることはできないのです。

それでも救いなのは、自分の在り方が変わり、考えが柔軟になり、行動や言動が変わっていくと、影響された人たちが変わる可能性があるということです。
今日は周りの人や組織を変えたい人がどのような視点でコーチングを学び、使っていけば、その「可能性」をあげられるのか、というお話をします。

自分の限界を知る

まずは自分ができる範囲を知ることが大切です。
コーチングでは過去と他人は変えられないと言います。
けれども未来と自分は変えられます。

例えばチーム内の仕事の負担にバラつきがある。
今まで上司に提言できなかったけれど、コーチングを学んだりセッションを受けたことで、上司に言えるようになったという事例はあります。
けれど、チームの誰かに上司に提言するようにしむけることはできません。
そしてもちろん、コーチングを使って上司に平等な仕事分担にするようにさせることもできません。
本人が気付いて変えたいと思わないと何も変えられないのです。

相手の経験を勝手にジャッジしない

先ほどの例を用いてみましょう。
上司にAさんの業務量が明らかに多すぎると思います!平等にしましょう!と言ったところで、それは本当にAさんが望んでいることなのでしょうか。
もしかしたらAさんはスキルアップをしたいのかもしれない。もしかしたら自分が知らないだけで、前の方がもっと大変でAさんとしては楽になったと思っているかもしれない。
当然、辞めたいほどに辛いと思っていることだってあるでしょう。
どちらにしても、その経験が本人にとってどうであるかは本人にしかわからなのです。

相手にとってのベストは?の視点

そして相手が取った選択に対して勝手に評価しないということです。
相手にとってのベストはその人にしか分かりません。
例えば、先ほどのAさんが転職したとしましょう。
きっと周りの人たちは業務が偏っていたから嫌気がさしたのかしら、なんて思うかもしれません。
上司が聴く耳を持ってくれなかったせいね、とも思うかもしれません。
色んな事を思うでしょうが、Aさんの中で結論が出たのなら、そのプロセスを他人がとやかくいう必要はないのです。

大事なのは本人が選択して行動したという事実です。
本人が自分なりの方法で自分にとってのベストを考えて行動した。
それをこうだったら、ああだったら、と勝手にジャッジして
その方の選択と行動を否定する必要はなく、その選択を受け入れて応援することが大切なのです。

それでも、もし何かできるとしたら

それでも何か自分にできることはないだろうか?と考えたときにできることは2つあります。

1つはその方が経験したことから学びや成長を引き出すサポートをする。もしくはそれらを伝えることです。
もしかするとつらい経験だったかもしれないですし、もしくは華々しい経験だったかもしれません。
どちらにせよ、その経験を出来事とするのではなく、自分の糧にするためのサポートはできるでしょう。

そしてもう1つは自分のこれからに活かすことです。
もし同じことが起きたとしたら、自分にできる範囲はどこまでで、何ができるのか。
誰に手伝ってもらえばいいのか。何を使っていけばいいのか。
良いアイデアが浮かんだとしても、相手を変えることは依然できないわけですから、結果は同じになるかもしれません。
それでも、全く同じプロセスを通ることもなければ、結果の捉え方も変わってくるはずです。

コーチングはあくまでツール

コーチングは魔法の杖でも何でもありません。
相手にも考えや想いや事情があり、いくら自分が変わっても相手が変わらないことだって大いにあります。
それでも、自分は相手を変えられないと納得することはできます。
そして相手にも相手なりの背景や事情があることも受け入れられるようになります。
周りの人のため、クライアントのためにもなるコーチングですが、まずは自分のためのツールとして活用することが大切ですね。

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